海外のプラスチック製品についての紹介をしていきます。今回紹介するのは、世界的にも有名な化学系メーカーであるSABICやBASFなどの企業が開発した新素材プラスチックです。
環境に優しい製品を作るための新材料:海外・化学業界トピックス vol.1

この記事では…
(PlaBase編集部)
1.ユナイテッドソフトプラスチック社が環境に配慮したTPEを開発
ユナイテッドソフトプラスチック社は、持続可能な炭素社会のニーズに向けて、炭素排出を削減するTPE(熱可塑性エラストマー)シリーズの開発が進んでいると発表した。
まず、SEBs樹脂に関しては、市場からリターンされた材料や産業により排出された材料などを100%再利用して作られており、肌触りが良く、滑り止め機能があり、接着性、振動性という特徴が見られる。
他のTPEシリーズに関してはまだ開発段階だが、木粉やもみ殻、麻などの再利用可能な材料を使用している。そして、他の開発段階のものとして非化石燃料を最大100%使用したものもあり、これらのTPEは炭素排出削減に大きく貢献するとハーバスト社は述べている。
出所:United Soft Plastics Develops Sustainable TPEs for Eco-conscious Needs(Omnexus)
2.SABICが開発した新素材は、OBPベース
SABICはオーシャンバウンドプラスチック(OBP)から出来た新素材「LNP ELCRIN WF0061BiQ」を発表した。OBPとは、海岸から50㎞以内の内陸部に不法投棄され、かつ海洋への流出の恐れがあるプラスチックごみのことを指す。OBPを利用した材料を製品の筐体や部品などに使用できるようにすることで、サステナブルな製品を求める消費者のニーズに応える。
これらの新資材は、バージン材を代替できるほどの性能を備えている。高い耐熱性、強度、剛性を持ち、かつ優れた樹脂流動性により薄肉成形にも適する。
3.BASFがEモビリティ向けの色安定性ポリアミドを発表
Eモビリティに必要な高電圧コンポーネントは高温度にさらされるため、高い熱耐性と色の安定性が重要なカギを握る。従来のポリアミドでは繰り返し使用すると変色してしまったが、BASF社が開発したEモビリティ向けのポリアミドは、高い色の安定性と耐熱性を備える。また、高い電気絶縁性も持っており、オーダーメイドの顔料を使用しハロゲン化物を含む難燃剤を使わないことで電食を防ぐことができる。ハロゲン化物の使用を抑えることにより、高い防火性を備えることにも成功している。
出所:New color-stable polyamide for electromobility(BASF)
4.ライオンデルバセル社がリサイクルプラスチックから作られた商品を開発
ライオンデルバセル・インダストリーズ(LyondellBasell)社は、サスティナビリティの向上に向け2030年までに年間200万トンのリサイクル、再生ポリマー製品を作るという目標を掲げている。その目標への第一歩として、Circulenという一連の製品の発売を発表した。Circulen製品として販売されたものには、以下のものが挙げられる。
- Circulen Recover: プラスチック廃棄物から作られた製品
- Circulen Revive: 高度な分子リサイクルプロセスを利用して作られる。プラスチック廃棄物を原料に変換し、汎用性の高い新しいポリマーを生成する。
- Circulen Renew: 使用済みの食用油などの再生可能な原料から作られる。
出所:LyondellBasell Launches Family of Circulen Products to Advance Circular Solutions(LyondellBasell)
次回の予定
今回は、4社の製品を紹介しましたが、どの商品も環境に配慮した製品でした。持続可能な社会の実現が重要視されている今では、環境に優しい製品を作るというのがいかに重要であるかがうかがえました。
次回は、今回もご紹介した企業であるBASF社の環境に配慮した自動車用のプラスチック材料やDSMなどの企業が発売した製品について紹介する予定です。(次回へ続く)
これまでカタログや材料メーカー各社のホームページ内に散在していた樹脂(プラスチック)成形材料の情報をPlaBaseに集約しました。 メーカー・樹脂名・物性値など多様な検索方法によって、お客様の目的に合った樹脂成形材料のデータを探し出すことができます。

