「接着剤の原理から考えるプラスチックの接着」

『接着の原理とは』

接着の原理とは、学会でもいろいろ研究・論議されておりますが、今のところ一致した定説は無いとされています。ここでは、一般的に言及されている接着の理論をご紹介したいと思います。
通常、「接着」とは、「二つの固体面が、接着剤なる第三の物質を介して互いに接合する状態」のことを言い、簡単には、「くっつけようとするもの(被着材)に、接着剤等の液体を塗りつけて、はり合わせた時に液が固まり、被着材同士が固定された状態」を言います。(図1)


図1 接着の模型

この接着における原理には、「機械的接着」、「化学的接着」、「物理的接着」と3つの機構に大別されると言われています。そこで、この3つの機構についてご紹介いたします。
接着剤には、釘と同じ機能があるのではないか、と考えらえています。特に、木、紙、繊維などの多孔質性をもつ素材を接着する場合は、素材表面の多くの小さな穴に接着剤が入り込んで硬化し、ちょうど小さい釘を多数打ち込んだようになっています。こうした接着効果を「投錨効果」や「ファスナー効果」と言います。しかしながら、この効果は、多孔質素材同士の接着にのみ成立し、ガラスや金属面などの非多孔質素材の接着には、不十分となるため、「投錨効果」は、接着にとって一つの要素とされ、「機械的接着」と呼ばれています。(図2)


図2 機械的接着

次に二つの被着材を接着剤にてはり合わせた際に被着材と接着剤が化学的反応にて結合し、接着剤が被着材間の橋渡しとなった接着効果を「化学的接着」と言います。(図3)しかしながら接着剤は通常、化学的にそれほど活性でないとされ、不活性に近いと言われています。確かに、例外的に一部化学的結合による接着も認められていますが、これで接着原理のすべてを説明することは不十分と言えるでしょう。


図3 化学的接着

最後に、現在では「接着」の理論的づけは、「物理的接着」(分子間引力)が有力とされています。仮に、二枚のガラス板を水で充分濡らして重ね合わせてみると、ガラス板は接着剤を使用しなくても一時的に動かなくなります。この場合、水の分子とガラスの分子の距離は非常に近づいています。つまり、接着しようとする被着材には「ぬれ」る必要があり、「ぬれ」が無い状態では、接着剤は全く効果を発揮しません。(図4)


図4 ぬれ

また、この「ぬれ」は、親和性や溶解性因子(S.P)でも説明できます。ある接着剤は、ある被着材に親和性が良くても、他の被着材には親和性が悪いことがあります。本当の意味での万能接着剤が存在しないのはこれらが関係しているのです。よって親和性が非常に良く、接着剤と被着材との距離も非常に近づいている場合、接着剤の分子と被着材の分子との間には、互いに引き合う力が生じます。この力を「分子間引力」や「ファンデルワールス力」と呼んでいます。(図5)実際には、この分子間引力の他、機械的接着(投錨効果)や化学的結合が組み合わさって接着される場合が多いとされています。


図5 分子間引力による接着

『プラスチックの接着』

これらの原理を踏まえ、プラスチックを接着する場合に接着剤を用いて効果的に使用するためのチェックポイントをご紹介いたします。
まずプラスチックの種類は非常に多く、種類によって接着剤や接合法も異なり、接着できないものや接着してもはがれやすいものがあるので注意が必要です。

プラスチックを接着剤にて接着する方法は、「ドープセメント法」と「極性接着剤法」があります。

ドープセメント法は、プラスチック原料を種々の溶剤に溶かした接着剤です。接着層にスキ間がある場合は困難ですが、接着剤層の表面を溶かしながら乾燥硬化するので、接着強度の期待できる方法です。しかし、この方法は熱硬化性のプラスチックには不適となります。

次に極性接着剤法は、ドープセメント法では不適であった熱硬化性のプラスチックにも適用できる方法です。前述した「接着の原理」を組み合わせた手法にて、より強靭な接着効果を得ることが可能となります。従来は、主としてエポキシ樹脂系接着剤が用いられておりましたが、近年では、弾性接着剤の誕生により、簡単な作業性、接着の多様性が求められるよう変化しております、「接着剤は固い」だけでは、とてつもない接着強度は得られません。硬化被膜は柔らかく外部から受ける応力を緩和し、粘り強く強靭に保持し続ける接着に期待が集まっています。

また、成型品の表面をサンドペーパーにて削る(投錨効果)、接着面に付着した離型剤を溶剤で除去する(「ぬれ」を引き出す)、事前にプライマーを塗布する(プラスチックと接着剤の両方に親和性のあるものを塗り、「ぬれ」を引き出し下地改質する)等、接着剤のみの接着能力だけではなく、接着の基本的な原理を組み合わせる方法を自ら作り出すことによって、より効果的な接着を行うことができることでしょう。

近年、エンジニアリングプラスチック等複合した耐性素材が開発され、市場の各製品に流用されております。接着剤にとっては、「未知のもの」、「難接着素材」が増加し困難を要しますが、これらを乗り越える更なる接着技術の進歩を今後も期待したい。

接着剤の総合メーカーである「ボンド」のコニシ株式会社には、様々な用途、様々な主成分、様々な特長を持った商品がございます。多用途型や専用用途別、性質別など、数多く取り揃えております。また住宅やビル、マンション・橋梁の耐震補強・修繕など土木建築に関わる工法もご紹介しております。

<コニシ株式会社様のお問い合わせ先>
コニシ株式会社
ボンド営業推進部 技術グループ
住所:大阪市中央区道修町1-7-1
フリーダイタル0120-281-1168
URL:http://www.bond.co.jp/

最後にこの機会に是非実際に展示会場にて商品を手にとって頂きたく、

沢山のご来場をスタッフ一同お待ち申し上げております。

出展:12/5-7 幕張メッセ 第2回 接着・接合 EXPO 小間番号:34-59

sample
PlaBase編集部
PlaBase[プラベース]

これまでカタログや材料メーカー各社のホームページ内に散在していた樹脂(プラスチック)成形材料の情報をPlabaseに集約しました。 メーカー・樹脂名・物性値など多様な検索方法によって、お客様の目的に合った樹脂成形材料のデータを探し出すことができます。