プラスチックの曲げ試験:PlaBase試験動画シリーズ

今回の記事は…
「PlaBase試験動画シリーズ」では、プラスチックのさまざまな試験を動画で紹介します。今回は、材料を評価するための基本となる、曲げ試験について解説します。

 

使用機器:プラスチック強度試験機
関連規格:JIS K 7171「曲げ特性の求め方」
JIS K 7100「状態調節及び試験のための標準雰囲気」
JIS K 7139「試験片」など

曲げ試験


曲げ試験は、材料を評価するための基本となる試験です。得られたデータ(曲げ強さ、曲げ弾性率、規定たわみ時曲げ応力、応力-ひずみ曲線)から、材料特性に関する多くの情報を得ることができます。曲げ試験では試験片の厚みの中心より上側(圧子側)では圧縮応力が、下側では引張応力が発生するので、厚み方向では不均一な応力分布となります。材料が柔らかい場合などで試験中に試験片が大変形すると応力の計算式が成り立たなくなり誤差が発生します。

【 図1 降伏する試験片の応力-ひずみ曲線 】

【 図2 降伏前に破壊する試験片の応力-ひずみ曲線 】

試験機


プラスチック強度試験機は、インストロン型材料試験機で、試験片を固定する治具や治具を移動させるクロスヘッド、荷重検出器などで構成されます。最大荷重容量:50kN、試験速度範囲:0.0005~1000mm/minで、恒温槽、伸び計を付属しています。

試験片


一般的には、推奨試験片(長さ:80㎜、幅:10㎜、厚さ:4㎜)を使用します。試験片数は5本です。この試験片では、圧子先端半径:5㎜、支持台コーナーの半径:5㎜、支点間距離:64㎜となり、試験速度は、2mm/minです。

試験条件


試験速度、試験項目、試験温度・湿度、状態調節などを決定します。

試験項目


曲げ応力
測定荷重や支点間距離などから計算式で求めます。降伏点の応力、最大点の応力、破壊時の応力などを求めます。
曲げひずみ
たわみ量や支点間距離などから計算式で求めます。
曲げ弾性率
規定された2点のひずみ間の応力差をひずみの差で除した値です。応力-ひずみ曲線の初期の傾きになります。
規定たわみ時曲げ応力
試験片の厚さの1.5倍のたわみ時の応力です。

報告


試験片形状、試験片の数、状態調節、試験環境、試験速度、支点間距離、測定値、平均値などを報告します。

参考文献


・大阪市立工業研究所 プラスチック読本編集委員会 プラスチック技術協会共編,プラスチック読本,プラスチックス・エージ(2015)
・本間清一,プラスチック製品の強度設計とトラブル対策,NTS(2018)

(文責:富山県産業技術研究開発センター 水野 渡)

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PlaBase編集部
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