メルトフローレイト試験:PlaBase試験動画シリーズ

今回の記事は…
「PlaBase試験動画シリーズ」では、プラスチックのさまざまな試験を動画で紹介します。今回は、溶融したプラスチックの流動性を評価するメルトフローレイト試験です。

(執筆:水野渡/富山県産業技術研究開発センター)

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使用機器:メルトインデクサー
関連規格:JISK7210-1 「熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方−第 1 部:標準的試験方法」
JIS K 7210-2 「熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方−第 2 部:時間−温度の履歴及び/又は水分に敏感な材料のための試験方法」

メルトフローレイト試験

PEの場合では、メルトインデックスとも言われ、熱可塑性プラスチックの流動特性の評価や、材料の品質管理を行うときに重要です。ダイが真下につながった規定温度のシリンダ中に試料を入れピストンで押さえ込み予熱します。予熱後ピストン上に規定の重さの重りを載せて溶融した試料をダイから押し出します。MFRの場合は、切り取り時間に押し出した試料を回収してその重さを秤量します。重さから10min当たりの押し出しグラム数を計算してMFRとします。ピストンの移動距離と移動時間の関係を求めて10min当たりの押し出し体積を計算するとMVRになります。

MFRの計算式
MFR(T/mnom)=(600×m)/t
ここに、T:試験温度(℃)
mnom:公称荷重(kg)
600:1秒間のグラム数を10分間(600秒)のグラム数への変換のための係数
t:試料の切取り時間間隔(s)

試験機

メルトインデクサーは、シリンダ、ピストン、ダイ、おもり、温度調節システム、タイマ、ピストン位置センサ等から構成されます。荷重負荷装置、試料充填装置、切り取りカッタ、クリーニング装置を備えた自動機もあります。標準ダイは内径2.095mm、長さ8mmで、シリンダは内径9.55mm、長さ160mmです。ハーフサイズダイ(内径2.050mm、長さ4mm)を使用する場合もあります。JISに規定されるA 法は、質量測定法で、直接MFRが求まります。B 法は、移動距離測定法で直接MVRが求まります。

試料

一般的には、十分に乾燥したペレットを使用します。粉末又はフレーク状の試料で測定する場合、圧縮して予備成形すると試料の導入が迅速になり、気泡のない押出物を得ることができます。

試験条件

前処理条件(乾燥、予備成形など)、試験条件(関連する材料規格)、試験のパラメータに関する指針(おおよそのMFRと切り取り時間など)などを確認します。
試験の時間−温度の履歴に対して敏感な材料や試験中に加水分解しやすい材料では「第 2 部:時間−温度の履歴及び/又は水分に敏感な材料のための試験方法」を適用します。

試験項目

MFR、MVR、フローレイト比(FRR) を求めます。

報 告

試験項目の他、前処理条件、試験温度、荷重、押出物の状態などを報告します。

参考文献

大阪市立工業研究所 プラスチック読本編集委員会 プラスチック技術協会共編,プラスチック読本,プラスチックス・エージ(2019)

(文責:富山県産業技術研究開発センター 水野 渡)

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PlaBase編集部
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