パワーポイントを開く前に考えよう!聞き手を導くプレゼンストーリー作り:プレゼン力

今回の記事は…
「企画力」と「プレゼン力」、VUCAの時代を生き抜く技術者に必要なスキルを学ぶ連載、第5回です。前回に引き続き、プレゼンの基礎となるストーリー作りについて紹介します。

(執筆:渋谷 雄大/MOVED 代表取締役社長)

こんなことありませんか?

・たくさん資料を用意したのに、結局何が言いたいのかわからなくなってしまった
・伝える内容が多すぎて、スライドに落とし込むのが大変

第3回第4回では「プレゼンは聞き手への贈り物」「「情報紹介」だけでなく「魅力的な未来像」をセットにして、聞き手の行動を促す」ことをお伝えしました。プレゼンのストーリー編、最後はパワーポイントを開く前に考えたい、ストーリー作りのフレームワークについてお伝えします。

第3回、第4回に引き続き、「伝わるプレゼンの法則100」の著者、渋谷雄大(株式会社MOVED代表取締役、サイボウズ株式会社エバンジェリスト)が講師を務めます。


プレゼンを作ろう!パワーポイントを開くのはちょっと待って

前回までの内容を意識していれば、聞き手のプロフィールや課題、関心とあわせ、「どういう行動を促したいのか」が見えてきているはずです。ここで「さあ!パワーポイントに落とし込もう!」と思いがちですが、ちょっと待ってください。伝えたいことがまとまらないうちからパワーポイントで資料を作り始めてしまうと、不必要な情報を含めてしまったり、結局、何が言いたかったのか分からなくなってしまいます。

今まで検討した情報をストーリー作りのフレームワークでまとめ直してみましょう!フレームワークにまとめてから、資料を作り始めると、無駄な資料を作ることはありません。伝えたいことをまとめることができるので、資料作成で残業が増えてしまう……、そんなことも回避できます。パワーポイントに着手する前がプレゼンにおいて一番大切な時間なのです。


出発点から到達点まで聞き手を導くフレームワーク

プレゼンをするあなたは聞き手を到達点へと導く案内人です。その道順をA、B、Cの順番で書き出してみましょう。

最初に聞き手の課題を「出発点A=課題」とします。そして、どう変わってほしいのかを「到達点B=未来像・ビジョン」とします。このAからBへ「変化(CHANGE)するための解決策=C」を間に置きます。A→C→Bの3点を結ぶイメージでプレゼンのストーリー構成を考えてみましょう。ここでも、「聞き手に変化を起こしてもらう」という意識を忘れないでください。

例えば、業務効率化ツールを営業したい場合、「出発点A=課題」は「会社の業務の効率が悪くて、不満がある」「雑務で残業が増えている」、「到達点B=未来像・ビジョン」は「本来の仕事に使える時間が多くなり、仕事が楽しくなった」「雑務で残業することがなくなり、家族との時間が増えた」、AからBへの「変化(CHANGE)するための解決策=C」は「価値を提供する仕事に時間が割けるように、当社製品で雑務を効率化し、時間の使い方を変えよう」となります。


マーケティングのフレームワークが、プレゼンに使える!

「AISAS(アイサス)」というフレームワークをご存知ですか?電通が提唱する「ウェブを日常利用する消費者の購買に関する心理プロセス」です。マーケティングとプレゼンはどちらも相手に行動を促すためのプロセスのため、類似点が多く、考え方も近いです。AISASもプレゼンのストーリー構成を考えるフレームワークとして活用できます。

Attention:注意=商品やサービスについて知る
Interest:興味=興味を持つ
Search:検索=比較する
Action:行動=購買行動をする
Share:シェア=共有・拡散する

AISASを使って、聞き手目線で洗い出したコンテンツを心理プロセスに沿う構成とすることで、聞き手に期待するアクション、さらに情報のシェアまでつなげることができます。


まずは9枚のスライドでプレゼンできる状態を目指そう

たとえ5分のプレゼンでも、30分のプレゼンでも、プレゼンのビジョンやキーメッセージ、期待するアクションを意識できていれば、根幹となるストーリーは同じです。優先して伝えるべきことは何か、9枚のプレゼンスライドに厳選し、ストーリーを組み立ててみましょう。

まずは9枚のスライドでシンプルにプレゼンができる状態を目指します。話す時間の調整が必要な場合は、基本の9枚のスライドに補足情報を足して対応しましょう。もしも、9枚に厳選できない場合は、まだ情報がまとまっていないのかもしれません。もう一度、聞き手目線で考え直す必要があります。

次回からはプレゼンスライドのデザインが劇的に良くなるTipsをお伝えいたします!

 

プロフィール

MOVED 代表取締役社長
/エバンジェリスト 
渋谷雄大(しぶや・ゆうだい)

サイボウズ株式会社のエバンジェリストとして年間150回以上の講演・セミナーを担当。2018年9月に株式会社MOVEDを創業。自身のリアルな経験を活かした伝わるプレゼンの指導を強みとしている。著書「伝わるプレゼンの法則100」

 

執筆者からお知らせ

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PlaBase編集部
PlaBase[プラベース]

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