工業系YouTuberのなんとか重工・とんこつ氏が厳選した、プラスチックがらみのモノづくり動画やレビューをご紹介!今回は、LEGOの製造工程が分かる動画です。
超高精度玩具LEGOの製造工程を見てみよう!:なんとか重工が覗いた「プラスチックの世界」(6)

この記事では…
(執筆:とんこつ/なんとか重工)
どうも、工業系YouTubeチャンネルなんとか重工のとんこつです!
「なんとか重工」では旋盤やCNC、溶接機、3Dプリンターを使い、さまざまなモノを製作し、モノづくりの楽しさや魅力を世界中へ発信しています。>>なんとか重工のYouTubeチャンネルはこちら
本連載では、PlaBaseとのコラボ企画ということで、とんこつが独断と偏見!? で選んだ、プラスチックがらみのモノづくり動画を紹介していきます。
これまで、いろいろとプラスチックに関する記事をお届けして参りましたが、今回は2μ(0.002㎜)という超高精度で製造されている、LEGOのものづくりに迫ります!
そういうわけで、今回ご紹介する動画は、こちらです!
LEGO Bricks In The Making | The LEGO Group
この動画は、「The LEGO Group」というチャンネルが公開したもので、LEGOの製造工程が短く分かりやすくまとめられています。※LEGO公式!
LEGOの歴史
LEGOはデンマーク発祥で、最初は家族経営の小さな木工所から始まったそうです。正式にLEGOが社名となったのは1934年で、オーレ・キアク・クリスチェンセン氏が、デンマーク語で「よく遊べ」を意味する「Leg Godt」をもじってLEGOにしました。
当初はアセチルセルロース製の積み木のようなブロックを販売していたのですが、玩具にプラスチックを採用する試みはあまり受け入れられず、返品の山となってしまったのですが、オーレ・キアク氏は諦めず作り続けました。
そして1958年オーレ・キアクの息子であるゴッドフレッド氏が、課題であった裏側の形状などを見直し、部品同士の締結力が上がり、LEGOでさまざまな形状を製作できるようになり、今日見られるLEGOとなったそうです。
1963年には材質をアセチルセルロースからABS樹脂に変更し、変色、変形、熱や薬品に強いLEGOに進化しました。当時のLEGOと現在のLEGOで約50年以上の月日が経っていますが、正常に組み合わせることができるそうです。 ※Wikipedia参照
――いや、当時からどんだけ高精度やねん!!
と、ツッコミたくなったかと思うので、いよいよLEGOの製造工程に迫ります。
LEGOの製造工程
まず、LEGO製造方法ですが、もちろん射出成形です。金属性の金型に溶かした樹脂を高圧で流し込む成形方法となります。
では、早速順番に見ていきましょう!
① まずは、原材料の準備です。大型トラックで運ばれてきた樹脂の粒は材種ごとに巨大な格納庫へ保存され、工場内の細いパイプを通り、工場の中心部である成形エリアへと運ばれます。
② 次は成形エリアです。数十台ある射出成形機は24時間365日稼働します。最初に原材料と塗料が混ぜられ230~310℃に加熱し、ペースト状になった樹脂は射出成形機へと運ばれ29000psiという圧力で成形され、成形時に出た余分なゲートなどはその場で粉砕し再利用されます。
各金型は1度に1種類のLEGOしか作らず、形状によって金型は都度交換されます。膨大な種類の金型は職人のいる専門チームにより、定期的にクリーニングされ、また、各金型には圧力時間や、加熱温度など細かいパラメータが決められており、無人の量産加工の前に、とても厳しい成形テストが行われます。製造誤差の許容範囲は0.002mm以内とかなり厳しいですが、その厳しい品質管理により、LEGOの不良数は100万個中たった18個だそうです。
③ LEGOで箱がいっぱいになると、1987年に導入された、AGV(Automatic Guided Vehicle)と呼ばれる無人搬送車によって、自動で空箱と入れ替え、いっぱいになった箱は超巨大倉庫で保管されます。そして、必要なときに必要なだけロボットが自動でその箱を取ってきます。
④ 次は梱包工程です。LEGOのパーツは、非常に細く種類も膨大ですが、パッケージに必要な個数をカウントマシンを使って、確実にパッキングされます。袋に入れられたLEGOは、説明書と一緒に人の手によって箱に詰められ発送されます。
玩具という名の工業製品
この動画を見た人はLEGOをただの玩具とは思えないはず(笑)。
スマートな成形工程に、整った品質管理体制、そしてオートメーション化。あのLEGOがこんなハイレベルな工場で作られていると思ってた人はいませんよね? 50年前のLEGOと現代のLEGOが組み合うなんて信じられない! ……と、思っていましたが、動画を見て納得しました(笑)。
また、いち早くオートメーション化を図り、1987年からAGVを導入していたことにも驚きました。人という貴重なリソースをどこに使えば効果的か、とても考えさせられますね。
LEGOは単なる玩具ではありません!ガチの工業製品です!!
誰かにこの動画をシェアしてください!
詳しく知りたい方は、ぜひ動画も一緒にご覧ください! この記事が面白かった、ためになったという方は、この記事を誰かにシェアしてください。
さて、今回はLEGOの製造工程に注目してみました。身の回りの物に注目すると、新たな発見ができておもしろいですね! 工場の設備に関しても、何か参考になるところがあれば幸いです。
畑違いの工場見学もめちゃくちゃ楽しい! いつかLEGOの本社工場にも行ってみたいと思いました。
あ、その前にLEGOランド行ってみよ……!
なんとか重工も、この前LEGO作りました!
作ったからこそ分かる、LEGOのすごさ!
>>>>連載「なんとか重工が覗いた「『プラスチックの世界』」一覧
工業系YouTube「なんとか重工」とんこつ
元々は金属加工会社に勤務。CAD/CAM、旋盤、マシニングを使いさまざまな部品を製作。
その経験を活かし2017年に相方ケロと共にものづくりの楽しさや魅力を発信するため、工業系YouTubeチャンネルなんとか重工を設立。
2019年8月にはYouTubeNextUp2019ファイナリストに選出。コロナ禍の2020年に脱サラして、YouTuberとして生きていくことを決意。現在の2021年5月にはチャンネル登録者数70000人を突破。
趣味はバイクとゲームとものづくり。好きな食べ物はうなぎとグミとチョコ。2児の父。

